おすすめ度
感想
ローファンタジー小説を探していたときに当作品に出会いました。
突如、世界各地に現れたダンジョン。
主人公は最強のパーティの一員としてダンジョン攻略に参加するも、その職業は最弱と名高い【罠士】。
幼なじみのパーティメンバーとのレベル差が無視できなくなっていたある日、主人公がパーティ除籍されるところから物語は始まります。
冒頭を読んだ時に、「なるほど、追放ざまぁか」と管理人が勘違いしたのは言うに及ばず。
主人公が追放したパーティに対してざまぁを仕掛けていくパターンだろうなと思って読み進めていたところ、良い意味で盛大な裏切りがありました。
それは、実はパーティメンバー全員が主人公のことを…
ここから先は、当作を読んでお楽しみください。
作品としては、主人公の成長が一つの見所と言えます。
追放時点では事実として弱かった主人公は、とあるきっかけで成長のきっかけとなる力を得ます。
そこからの成長の仕方はすごいです。
速すぎない?と思う読者もいるかとは思いますが、それも後の展開を読めば必然と言えることかもしれません…
他にも主要登場人物たちのキャラが立っていることも、作品の深みを増幅させております。
個人的には、特に花咲里が出てきてから一段と面白くなってきた感がありました。
これは良し悪しが分かれるかもしれないなと思ったポイントとしては、
メインキャラたちの心理描写は巧みに描かれておりますが、それ以外のキャラたちの心理描写はほとんどと言って良いほど書かれておりません。
たとえば、メインキャラに病気の母親がいるという設定があったとして、病気の母親との会話が作中に出てくることはありません。
そうしたサイドストーリー的な部分が少ないので、よくありがちなダラっとした展開がなく、メインストーリーがガシガシ進んでいきます
ただ、サイドストーリー込みで感情移入したいという人には物足りなく感じることもあるかもしれません。
序盤から中盤の疾走感はもちろんですが、終盤に次々と明かされていく真実に圧倒されながら、最新話(230話)まで読んでしまいました。
一応230話で完結ということですが、アフターストーリーもあるようなので楽しみにしております。
最後の良い意味での拍子抜け感も良かった…
ちなみに、内容を箇条書きにするとこんな感じです。
- 日本に迷宮出現
- パーティ追放
- 冒険者
- ダンジョン
- 神
- 侵略
あらすじ
「だから貴方には……今日でパーティを抜けてもらうことにしました」
その日、影浦景一郎は【聖剣】を除籍された。
彼が有する職業【罠士】は能動的な攻撃手段がなく、【聖剣】が挑むようなSランクダンジョンでは常に足手まといだった。
実力に見合わないダンジョンに潜ることが自殺行為だと分かっていても【聖剣】であり続けることを諦めきれない景一郎。
しかし彼はついに、幼馴染の口から追放を告げられることとなった。除籍処分を受けたことで、実質的に冒険者生命を絶たれてしまう景一郎。
しかし、彼は故郷へ帰ろうとした道中で謎の事故に遭ってしまい――幼馴染が率いる勇者パーティ【聖剣】
景一郎はユニークスキルを携え、憧れの背中を追って成り上がる!
ここが最高!
●主人公の成長速度
●物語の設定
●登場人物たちの掛け合い
偉そうに言って良いのなら…
●主人公たちの今後に考えを向けると、少しだけ心が痛みます…